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小児外科

誰もが必ず新生児、小児期、学童期を経て成人になります。
私たち小児外科とは一般的に脳、心臓、筋骨格疾患を除く、胸部、腹部の治療や手術を行う外科です。治療範囲は広く、顔面から四肢まで全身に渡ります。対象年齢は出生前の胎児から新生児、乳児、幼児、学童まで、性別は男女問わず、幅広く治療を行っています。
対象疾患もまた広範囲に渡ります。先天性奇形、外傷、急性疾患,腫瘍など様々です。臓器別では、消化管(口腔、食道、胃、十二指腸、小腸、虫垂、大腸、肛門)、腹部実質臓器(肝臓、膵臓、脾臓など)、泌尿生殖器(腎臓、膀胱、子宮、卵巣、精巣、外性器)、呼吸器(喉頭、気管、肺、縦隔)、その他(鼠経部や体表)などです。

当院の特徴としましては2001年から取り組んでいる鼠径部疾患の腹腔鏡手術です。小児鼠径ヘルニア、停留精巣は腹腔鏡術後長期のフォローを試みております。また早期より周産期センターが併設しており、産婦人科、新生児科との連携が充実しております。胎児診断、新生児手術に24時間対応した病院設備、スタッフが揃っています。
当院は大学病院、こども病院と比較すると規模は大きくありません。しかし、産婦人科、新生児科、小児科をはじめとした各科との意思の疎通が密接であり、診療、検査、治療、フォローアップ外来までがスムーズです。更に思春期以降になっても成人の科への移行がスムーズです。結果として患者さんにとってより身近でよい医療を提供させていただくことが可能になっています。
2020年1月からは新病棟設立に伴い、産婦人科、新生児科、小児科、小児外科が1つのフロアーとなります。また、国立成育医療研究センター外科、移植外科、東京都立小児総合医療センター、埼玉県立小児医療センターなどのこども病院との連携や慶應義塾大学病院などの研究機関との連携を随時行っております。

当科の診察は、可能であれば医療機関の紹介状があると幸いです。診察前に患者さんの情報を知る事ができますので、スムーズに診察が行えます。しかしながらどうしても急ぎの場合や困っているかたは、当日診察、検査も対応いたしますので是非いらしてください(少しお待ちいただくことがあります)。手術タイミングに関しましても、できるだけ柔軟に対応できるように努力し,早期の手術が必要であればそのような手配をしております。詳しくは予約センターに一報お電話いただき受診してください。

【年間の手術数、その内訳について】
平成30年度

当院で手術をお考えの患者さんとご家族の方に(PDF)

診療内容(外来)
午前は、子どもに関連するすべての症状・疾患に対応する総合診療を行っております。午後は検査および以下の専門外来を設け長期に専門医療を必要とするお子さんを各領域のエキスパートがフォローアップしています。

診療と並行して各種検査、手術をおこなっております。
手術日は火曜日午後、水曜日、金曜日となっております。


 

■スタッフ

 部長 大野通暢 
 医学博士
 日本小児外科学会専門医・指導医
 小児慢性特定疾病指定医
 日本外科学会専門医・指導医申請中
 日本がん治療認定医・小児がん認定外科医
 日本内視鏡外科学会技術認定医申請予定
 臨床研修指導医
 身体障害者福祉法第15条指定医申請中
 (小腸機能障害、ぼうこう又は直腸機能障害)

 科長 吉田 史子
 小児慢性特定疾病指定医
 日本外科学会専門医
 臨床研修指導医

 医長 入江 理絵
 日本小児外科学会専門医申請予定
 小児慢性特定疾病指定医
 日本外科学会専門医



■対象となる疾患
(主なものを挙げています。また疾患ごとの説明,手術適応に関しましてはその状況に応じて変更することがあります。ご了承ください。また各疾患の詳細は日本小児外科学会のホームページに解説されております。ご参照ください。開かない場合は[Ctrl]キーを押して左クリックするとリンク先のページが開きます。)

〇生まれた時から消化管の閉鎖があります→食道閉鎖小腸閉鎖
〇お尻のあながありません→鎖肛
〇胸のなかに腸があると言われました→横隔膜ヘルニア
〇足の付け根(そけい部)が腫れてきました→鼠径へルニア
〇精巣(睾丸)がないようなきがします→停留精巣
〇おへそがとびでています→臍ヘルニア
〇肛門周囲におできのようなものがでてきました→肛門周囲膿瘍あるいは痔瘻
〇ミルクを飲むとよく吐きます→腸回転異常症肥厚性幽門狭窄症胃食道逆流症
〇ひどい便秘で困っています→慢性便秘症ヒルシュスプルング病
〇便が白いです。目も黄色いような気がします→胆道閉鎖症胆道拡張症
〇血が混じった便がでます→腸重積(当院では小児科が初回整復を担当します)、メッケル憩室潰瘍性大腸炎クローン病
〇腹部に何か固い物がふれます→慢性便秘症、腫瘍(奇形腫、神経芽腫、腎芽腫肝芽腫横紋筋肉腫
〇首のあたりにしこりがあります→正中頸嚢胞側頸瘻梨状窩瘻リンパ管腫血管腫
〇何か食べてしまった気がします→異物誤飲
〇最初はおへそのあたりが痛かったのですが,次第に右下のおなかが痛くなりました。→虫垂炎(腸炎と区別がつきにくい場合があります)
〇やせた体型なのですが,運動した後に胸が痛くなりました。→気胸
〇胸がへこんでいて気になります。→漏斗胸
〇むねやおなかをぶつけてしまいました。→気胸,血胸,腹部臓器外傷
〇火傷をしました。→熱傷,火傷

■当院の手術について(一部作成中です)
鼠径ヘルニア(PDF)
鼠径ヘルニアは腹腔鏡下の根治手術を行っています。創はほとんど残りません。入院は2泊3日です。

臍ヘルニア(PDF)
臍ヘルニアはご希望がありましたら、腹腔鏡下での鼠径部の観察も行っています。入院は2泊3日です。

停留精巣(PDF)
停留精巣も腹腔鏡を応用して創の残りづらい精巣固定をしています。

〇食道閉鎖、消化管閉鎖、横隔膜ヘルニア、臍帯ヘルニア、腹壁破裂、鎖肛などの新生児疾患は24時間体制で対応しています。周産期センターでは母体搬送も受け入れています。

〇胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)は黄疸消失率95パーセント、長期生存率80パーセントです。減黄不良例に関しましては必要に応じて国立成育医療研究センター移植外科チームや慶應義塾大学外科移植班と連携治療を行っています。

〇ヒルシュプルング病は範囲の短い腸管であれば、肛門から手術を行う、経肛門式soave伝田法、距離の長いものでは人工肛門造設後に腹腔鏡併用プルスルー法を行っています。

〇鎖肛(さこう)は高位、中間位型に仙骨会陰式(肛門括約筋をなるべく切開しないStephen式)肛門形成術を施行しています。機能温存を目指して治療しています。

〇漏斗胸手術は胸腔鏡を併用し、胸の両側に小さな創が残るだけの「Nuss法」を行っています。
 
〇固形悪性腫瘍は小児科腫瘍班,放射線治療部と連携して集学的治療を行う準備をしています。

〇泌尿器疾患(包茎、埋没陰茎、尿道下裂、水腎症、夜尿症など)は、慶應義塾大学病院小児泌尿器科と連携して手術を行っています。

〇交通事故などによる腎臓、肝臓、脾臓、膵臓(すいぞう)等の破裂。消化管内、気管内異物などの救急疾患も受け入れています。

■当科はNational Clinical Databaseに参加しています。

 この事業は日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の治療を提供することを目指すプロジェクトです。
  我が国において良質な医療を提供するために、どのような場所でどのような医療が行われているかを把握する必要があるとの考えに基づき、2010年に日本外科学会を基盤とする外科系諸学会が協力して「一般社団法人National Clinical Database(以下NCDという)」が設立されました。 現在、我が国のほとんどの施設の外科系診療科がこの事業に参加しており、当科も参加しています。この事業に参加している診療科は、施行したすべての手術のデータをNCDに登録します。現在、我が国で行われている外科手術の95%以上が登録されている状況です。このビッグデータを分析することにより、全国の平均的な手術成績が正確に分かり、この情報が各施設へフィードバックされることによって、個々の施設診療科での医療の改善に役立っています。

  NCD登録においては、患者さんのお名前を登録することはありません。したがって、それ自体で患者さん個人を容易に特定することはできないようになっていますが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理されています。 このNCD登録は患者さんの協力に基づくものですので、ご自分のデータを登録されたくない場合は登録を拒否して頂くことができます。担当医へお伝え下さい。登録を拒否することで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。以下のリンクでNCDからの患者さんへの広報をご覧いただけます。 患者さんのデータの蓄積によって私たち小児外科医療が成り立っております。ご協力よろしくお願いいたします。

 
     

 

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